大相撲技量審査場所千秋楽での7勝7敗の力士と8勝6敗の力士との取り組みを確認したら

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八百長問題により興行としての開催でなく「技量審査場所」となった大相撲の五月場所。千秋楽の22日は、朝の段階で1000人が並んだそうです。

監視カメラの導入や、力士たちが準備する支度部屋に監視員を置いたりと、公正な取り組みが行われるように改善されたとのこと。

最も八百長が起こりやすいと思われる勝ち越しがかかった7勝7敗の力士の取り組みについて、以下のような記事がありました。

 千秋楽を7勝7敗で迎えた力士は十両以上で14人いた。直接対決3番を含めると、勝者と敗者は7人ずつに分かれた。

以前から7勝7敗力士は千秋楽で勝率が極めて高いと世間でささやかれ、2月に発覚した八百長問題に関連してことさら強調された。この日は直接対決を戦った6人を除けば、8人のうち白星は半分にとどまった。

『疑惑の千秋楽7勝7敗力士 勝者と敗者は半々に (スポニチアネックス) – Yahoo!ニュース』より

以前、『ヤバい経済学 [増補改訂版]』の『「相撲の力士は八百長なんてしない?」という項目に関する確認記事』を書きましたが、今回も7勝7敗の力士と8勝6敗の力士との取り組みを確認します。

おさらい:7勝7敗力士の千秋楽の勝率について

『ヤバい経済学』の「相撲の力士は八百長なんてしない?」という項目に関するおさらいです。

大相撲の力士は一場所で15番ずつ取組(15試合)を行い、8勝以上すると番付が上がります。したがって、番付が上がる8勝7敗と番付が下がる7勝8敗では大きな差があります。十四日目が終わった時点で7勝7敗の力士は、千秋楽(十五日目)はどうしても勝ちが欲しいところです。

スティーヴン教授は、7勝7敗の力士と8勝6敗の力士が千秋楽で対戦した時の取組結果を集めたそうです。その2人の力士の対戦結果は、初日から十四日目での勝敗はほぼ50%の互角であったそうです。

しかし、千秋楽の取り組みになると7勝7敗の力士の勝率が80%と格段に高くなっているという事実がわかったそうです。

今回の場所の十両・幕内の取組で、該当する取組は以下の2つがありました。(勝敗は十四日目終了時点)

臥牙丸(7勝7敗) – 若荒雄(8勝6敗)

旭天鵬(8勝6敗) – 雅山(7勝7敗)

結果は以下の通り。

7勝7敗の力士が2人とも勝った

臥牙丸(8勝7敗) ○ – ● 若荒雄(8勝7敗)
上手投げで臥牙丸の勝ち

旭天鵬(8勝7敗) ● – ○ 雅山(8勝7敗)
上手投げで雅山の勝ち

平成23年 五月技量審査場所 千秋楽の取組および結果(幕内) – goo 大相撲』より

なんと、勝ち越しがかかった7勝7敗の力士2人が2人とも勝ちを収めました。やはり、勝ち越しのかかった力士の強さはスゴイの一言です。

ちなみに、一月場所も調べてみた所、該当する取り組みは4つ(十両1つ・幕内3つ)あり、7勝7敗力士は3人(幕内3人)が勝ちました。

参考)

最後に改めて、スティーヴン教授の言葉を。

データをどういじっても出てくる答えはいつも同じだ:相撲に八百長なんかないとはとても言い張れない。

今回の結果も、あくまで「一つの結果」としてお考えください。

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