肉食男子は糖尿病になりやすいらしい

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Yahoo!トピックスに『<糖尿病>「肉食男性」発症の危険性、4割高く』という気になる記事がありました。

 肉類の摂取量別に4グループに分けて発症の危険性を比べたところ、男性は摂取量が多いほど危険性が高まり、最も多いグループ(1日あたりの中央値108グラム)は最も少ないグループ(同23グラム)の1・36倍だった。肉の種類別では、牛・豚は摂取量が多いほど危険性が高くなったが、鶏肉、加工肉(ハム、ソーセージなど)は関連がなかった。女性は肉類全体、種類別のいずれも発症との関係がみられなかった。

<糖尿病>「肉食男性」発症の危険性、4割高く(毎日新聞) – Y!ニュース』より

「肉食男性」は糖尿病になりやすいそうです

今回の発表があった国立がん研究センターの記事によると、以下のような調査が行われたそうです。

  • 平成2年(1990年)と平成5年(1993年)に40~69歳の方々に食事調査を含む生活習慣についてのアンケートを実施。
  • 5年後の平成7年(1995)年と平成10年(1998年)には、より詳しい食事調査を含む2回目のアンケートを実施。
  • 1回目と2回目の調査時点で糖尿病、循環器疾患にもがんにもなっていなかった男女約64,000人を、2回目の調査時点から平均約5年追跡。
  • 研究開始から5年後に行なったアンケート調査の結果を用いて、肉類の摂取量により4つのグループに分類し、その後5年間の糖尿病発症(男性681人、女性497人)との関連を調査。
  • 分析にあたって、肉類摂取以外の糖尿病発症に関連する要因(肥満度、喫煙、飲酒、身体活動、高血圧歴、コーヒー摂取、糖尿病の家族歴、マグネシウム摂取、カルシウム摂取、米摂取、魚摂取、野菜摂取、清涼飲料摂取、エネルギー)の影響をできるだけ取り除

肉類摂取と糖尿病との関連について | 現在までの成果 | 多目的コホート研究 | 独立行政法人 国立がん研究センター がん予防・検診研究センター 予防研究部』より

その結果、男性で肉類の摂取量が最も少ないグループに比べ、最も多い群では糖尿病のリスクが1.36倍高いという結果が得られたそうです。

牛肉や豚肉に含まれる鉄分や焼いた時に発生する糖化最終産物(AGEs)が影響している可能性

今回の研究では、男性において、肉類、特に赤肉の摂取により糖尿病発症のリスクが上昇する可能性が示されました。その理由として、肉に多く含まれるヘム鉄や飽和脂肪酸、調理の過程で生成される焦げた部分に含まれる糖化最終産物(AGEs)やヘテロサイクリックアミンのインスリン感受性やインスリン分泌に対する悪影響が考えられます。

肉類摂取と糖尿病との関連について | 現在までの成果 | 多目的コホート研究 | 独立行政法人 国立がん研究センター がん予防・検診研究センター 予防研究部』より

今回の調査で、肉類、特に牛肉や豚肉に多く含まれるヘム鉄や飽和脂肪酸、焼いたりする時に発生する糖化最終産物(AGEs)というものによって、体内のインスリンの働きがわるくなり、糖尿病につながっている可能性がある、とのことです。

ただ、鉄分が原因ということであれば、牛肉よりも鶏肉の方が鉄分が多く含まれていますし、あおのりやひじき、きくらげなどにも多く含まれています。

また、糖化最終産物は他の食材でも焼いたり揚げたりすると多く発生します多く発生します。

一概に「肉類を多く食べると糖尿病になりやすい」と言い切れない気がしないでもない結果ですが、鉄分や糖化最終産物がわるい影響を与えているということはあるのでしょう。

AGEsに注目した糖尿病治療を行われている医学博士の牧田善二氏の著書『糖尿病は「生もの」を食べなさい』によると、糖化最終産物は焼き料理・揚げ物より、生や蒸し料理にすることで発生量を抑えられるそうです。

肉食男子は鶏肉や蒸し料理を選んだり、野菜も食べるなど、バランスの良い食事を心がけて、糖尿病を予防しましょう。

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