『japan.internet.com Webビジネス – 最強の商品ページの作り方 ~競合ページに勝つ方法!?~』を読んで。
なんとも、よくわからない「商品ページの作り方」です。
取り扱う商材、メインターゲットがバッティングしている場合における、競合店舗よりも良い商品ページを作る方法ということなのですが、「極論」としてもなんだかわからない部分があります。
「いい商品」を提供するのは大前提でしょ?
まず、商品自体の優劣および媒体に関連しないプロモーションなど、媒体関連以外の展開はあえて無視
おいおい、お客様をだまして競合店舗よりも劣る商品を売りつける気ですか、っと。
冒頭でこう書きながら、以下のように書かれています。
ただ、あなたのミッションが商品ページをより良いものにするということであれば、可能かどうかは別としてまず「競合よりもいいものをつくる」ということを突き詰めてほしい。それを克服できれば、商品ページだけでも競合に勝つことはそれほど難しくはない。
いやいや、それが商売における「大前提」ではないでしょうか。
お客様が抱えている悩みを解決したり、お客様の欲求を満たすために、より良い商品やサービスを作って提供する、ということがまずありきです。
特徴を言いすぎると良くないこともある
基本は競合よりもいいページにすることである。写真を多くすれば勝てるかどうかは別にして、競合商品の特徴が3つあれば4つにする、「品質」「手軽さ」「デザイン」が優れていると書かれていれば、こっちは「品質」「手軽さ」「デザイン」をアピールして、それに加えて競合にはない「量」だとか、「軽さ」だとか、「重さ」だとか、何でもいいので加える。
単純に相手が商品の特徴を3つ掲げているからといって、4つ掲げれば勝てる、というものではないと思います。
例えば、枕を販売する時、メインターゲットに訴求する要素として
- 「首の角度に合わせて作るオーダーメイド枕」
- 「寝返りが打ちやすく体への負担を軽くする硬めの枕」
- 「羽毛・そば殻・ビーズなどお好みに合わせた素材を使用」
と3つ競合店舗が掲げていることに加えて、「お手入れしやすく長持ちする枕」という要素を加えることで、より印象を良くすることができます。
しかし、電子辞書など機能が30も40もある商品の場合、競合店舗より多くの要素を紹介しようとすると、お客様は「いったい何がウリなの!?」と混乱してしまい、商品の特徴が伝わりにくくなります。
ジャパネットたかたの高田社長は『「機能よりも便利さ」に顧客は飛びつく(Google キャッシュ)』という記事にて以下のように語られています。
私は、テレビショップで商品を紹介するとき、商品に10の特性があるとしたら、そのすべてを話すことはない。まず五つに絞る。そして五つのうちの一つに半分以上の力を注いで、その特性を強調する。あれもこれも読み上げる必要はない。自分が驚いたり惚れこんだ特質を、ストレートに語りかければいいのだ。お客様が知りたいのは、決して商品の機能などではなく、「どう使えるのか」に尽きるからだ。
商品の特徴をただ増やすのではなく、販売する商品を使うことで、いかにお客様の抱える悩みを解決することができるのか、ということを商品の持つ特徴を通して伝えることが重要です。
「価格訴求」も一緒にやっちゃうの?
特典は、競合以上の割引キャンペーンを実施。そしてマウンテンバイクも追加してみよう。競合商品が5つあっても同じことであり、5社の要素をずらっと並べ、すべて組みこんだ上で、それぞれの要素より上回る要素を入れることで最強の商品ページの完成だ。そんなに難しいことではないと思うので、まずはやってみてほしい。
金額や得点など「価格訴求」を行うと、お客様からの反応は一時的に良くなりますが、長期的に見ると、資本力のある会社だけが生き残るパワーゲームに陥ってしまいます。資本力のある大企業なら取り組んでもよいのでしょうけど、中小規模のネットショップはあまり踏み込みたくない所です。
安易な価格訴求は安売り合戦となり、会社は体力を失い、商品の開発力や仕入れ力がなくなり、お客様に良い商品を提供することができなくなります。
お客様が抱える悩みを解決したり、欲求を満たす、良い商品をもち、その特徴を伝えることができれば、価格訴求を行わなくても、お客様は商品を購入して利用し、満足していただくことができます。
お客様が求める良い商品を提供することがまず第一。そして、お客様が実際に商品を使用して満足する所ををイメージしてもらい、商品を購入していただくためには、どのような商品ページにすれば良いかということを考えて制作します。
お客様が求めているのは「最強の商品ページ」ではなく、自分の悩みを解決したり、欲求を満たしてくれる商品のことを教えてくれる「最適な商品ページ」です。