ネットショップにおける売上の分岐点はどこ?

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『日本のネットショップランキング1000』というのが流行っているけど、上位店舗・企業はともかく、下位店舗は漏れ・抜けが多いし、これらの調査での売上は自己申告であることが大半なので、とりあえず話半分に見ておいた方がよいでしょう。
この手のランキングを見ながら、ふと考えておきたいことがあります。それは「ネットショップにおける売上の分岐点」です。

月商300万円が一つのポイント

取り扱い商品や事業規模などによって異なりますが、ネットショップの売上の分岐点は個人・SOHO・副業レベルで月商100万円、中小企業の事業レベルで月商300万円が一つの目安とされています。
つまり、会社のネットショップ事業単体で月商300万円、年商で3600万円を売り上げないと利益がでない、ということになります。
この年商3600万円という数字からランキングを見直すと、ランキングに載っている1000店舗のうち500店舗以上が達成されていない、ということになります。

個人で月商100万円を達成した時に残るお金

個人・SOHOでネットショップを行う場合では「月商100万円」が一つのポイント、と言われています。
仮に客単価5000円、利益率が50%(つまり5000円の商品を販売すると粗利が2500円)で考えてみます。この場合、月商100万円を達成した時の粗利は50万円になります。
モール店舗に出店している場合、以下のようなコストがかかります。

  • モール出店料: 20000円
  • 売上ロイヤリティ(システム利用料): 40000円(4%のとき)
  • クレジット支払い手数料: 40000円(4%のとき)

参考)

この時点で10万円のコストがかかるため、利益は40万円となります。
店長の作業として、以下のような作業があります。

  • 商品の仕入れ・検品
  • 受注対応
  • 商品の梱包・発送
  • ページ制作
  • メールマガジン発行
  • お問い合わせ対応
  • アフターフォロー

客単価5000円で月商100万円を達成するには、1日6、7件の注文が入る必要があります。その注文に対応しながらページを制作し、メールマガジンや店長ブログなどの広告活動を行い、新しいお客様に来店してもらわなければなりません。
さらにOvertureやAdWords、モール店舗の広告を広告を購入するには広告費が必要です。また、キレイで売上が上がりやすい魅力的なページを制作するためや、受注対応・商品の梱包発送作業などのお手伝いをしてもらうため、アルバイトを雇うとすると、一人あたり10万円は必要でしょう。
この時点で残っているお金は30万弱。さらにここに加えていない手数料のほか、税金などがかかってきますので、手元に残るお金はいかほどになるか、ということになります。
「ネットショップは儲かる」という甘い幻想を抱く前に、しっかりと店舗運営計画を立てて、実行しなければなりません。

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