そういえば「文章の書き方」を習った記憶がない

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読書感想文

『大学生から小学生まで 「ネットでコピペ病」蔓延』より

ネットでコピペ(コピー&ペーストの略)と言えば、大学生のレポートが話題になっている。ところが、なんと小学生の読書感想文にまでコピペが広がりつつあるというのだ。はたして、防ぎ手があるのか。

(中略)日本経済新聞の2008年7月11日付夕刊記事によると、07年秋の読書感想文全国コンクールで、小学校高学年の児童によるコピペが発覚した。どのサイトか書かれていないが、あるホームページ掲載の他人の感想文と酷似していることに審査員が気づいたのだという。これが事実なら、コピペは今や小学生にも拡大しているということらしい。

大学生の論文コピペについては、わざと自分が加筆・編集しているWikipediaの項目を論文のテーマにして、コピペかどうか判断する教授 がいるので、教授自らがネット上に積極的に論文を公開したり、Wikipediaを加筆・編集が一番の対策になるのではないかと思う。
しかし「コピペ病」は、今では小学生も使うようになっているという。算数の宿題なら「ともだちのを写す」というテクニックがあったが、読書感想文はどうしようもなかった。しかし、インターネットのおかげで「コピペ」を使うことにより、読書感想文もラクすることができるようになった。
では「コピペさせないようにするためには、どうすれば良いか?」ということだけど、それ以前にある、問題の本質を、しっかり考えなければならない。

何のために「読書感想文」を書かなければならないのかわからない

私が小中学生の時の宿題で一番わけがわからなかったのが「読書感想文」だった。
はてなの「読書感想文とは」でも、『夏休みの苦行――それは多くの少年少女の敵』と書かれている。
その当時の「本を読んだ感想」なんて、「おもしろかった」か「つまらなかった」かの2つに1つであり、「400字詰め原稿用紙2枚」という宿題を満たすために、残りの893文字をどのように埋めようかと、必死になって考えて書いた記憶しかない。
また、先生が求めているのも「正しい本」を読んだ「正しい感想」なので、どの生徒が書いても似たり寄ったりな内容になる。マンガなら何十冊も読んでいるのに感想文には書けないし、社会的な道理から外れた内容を書くと、呼び出しを喰らってこっぴどく叱られる、ということもあった。(最近では、そんなことがあると「モンスターペアレント」と呼ばれる人から逆にいろんな仕打ちを喰らいそうだけど。それは別の問題。)

国語の授業で「文章の書き方」って習ってない気がする

私自身「作文」が嫌いなわけではない。
現にこのブログを書いているわけだし、小中学校の時に作文のコンクールに入賞したこともある。大学のときはレポート重視の講義を優先的に受講して、A判定をかき集めていた。
しかし、思い返すと、小学校の時に「正しい文章の書き方」というのを習った記憶がなく、「なぜ、読書感想文を書くのか」ということを教えてもらった記憶もない。
作文の仕方、「段落の始まりは一マス空ける」とか、「行の終わりに”。”が来るときは、文字と同じマスに書く」ということは習ったが、文章の構成などについての記憶がない。
また、高校の時に「小論文の書き方」というのも、起承転結や「序論は全体の8分の1で、本論は3分の1」ということは教えてもらったが、文章の構成法や読者をひきつける文章術などは習った記憶がない。
大学の時は「論文」というのは必須になるはずだが、その「論文の書き方」は講義としては設けられていなかった。

みんな「文章の書き方」で悩んでいるのではないか

「そんな、『文章の書き方』なんて、人から教わるものじゃない」という人も多いかと思うが、「文章をどう書いたらいいかわからない」という人は非常に多いと思う。
その理由として、「ブログの書き方」関連のエントリーが頻繁に「注目のエントリー」入りすることや、はてなブックマークで最もブックマークされているのが、『東大で学んだ卒論の書き方★論文の書き方 』であるということからも推測できるのではないかと思う。
また、「文章の書き方を教わっていない」というのは、『ドラゴン桜』の中でも、『日本では「自由に書きなさい」としか教えないため、こどもの文章力が向上しない』とふれられている。
スポーツや仕事では「基礎が大事」と口すっぱくして言われて、教えられるにもかかわらず、「作文」ではあまり教えられないのも、文章が書けない理由の一つではないかと思う。
これから、より一層「文章の書き方」の必要性が高くなっていく。自分の意見を発表する際にも必要だし、インターネットを活用して、情報や先人の知恵を検索して集め、活用するときにも文章力や語彙力が必要になる。
学年にあわせて「文章の書き方」を教え、「基本的な文章の書き方」から、「正しい年賀状の書き方」や「読者が読みたくなる文章の書き方」などを教えていくと良いのではないだろうか。
そして、いっそのこと、ブログでもいいので「夏休みの日記」を宿題にして、その中に「読書感想文」の項目も加えてしまえば良いのではないかと思う。
そこで、教師は生徒全員のブログを購読し、みんなが日記(ブログ)を書いたかどうか、をチェックすれば良いのではないか、とも思ったりした。

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