「サクラ」にだまされないために

マクドナルドが行った「サクラ」演出 のように、集客するためにバイトを雇ってウソの行列を作る手法は私はダメだと思います。
しかし、程度の差はあれ「サクラ」演出はいろんな所で目にします。

新聞に掲載される書籍売上ランキング

ビジネス書である手法ですが、新聞に掲載される「書籍ランキング」による演出があります。
新聞の書籍ランキングは、たいてい大型書店での販売数を調査した結果が掲載されています。
八重洲ブックセンター本店、紀伊国屋書店新宿本店、三省堂書店神保町本店、ジュンク堂書店大阪本店などがよく調査対象店舗となります。
これらの店舗で1位をとれば、新聞上でも「売上1位」として紹介され、新聞読者は「この本が今(日本で)1番売れている本なんだ」という意識が植え付けられ、「私も読んでみよう」という気持ちになり、本を購入することにつながります。
「サクラ」の手法としては、書籍が販売される時に調査対象店舗で「買い占め」を行い、販売実績を作ることで、調査された新聞で「ランキング1位」として紹介してもらう、というものです。
本の価格が 1500円、店舗への本の入荷数が 100冊、人件費含めて約 20万円弱、より確実にするため複数店舗で行っても 50万円程度。知人が本を出版する際に持ち込まれた話ではこのような話だった、とのことです。(知人は断りましたが。)
ビジネス書の主な購買層は30代以上の男性であり、その層は新聞を信頼している人が多いので、ある程度効果がある手法ではあります。
ただこれも「ウソ」の販売実績を作ることになるので、良い手法とは言えません。

新たな指標「Amazon ランキング」

最近、書籍販売の指標として広く用いられるようになっているのが「Amazon ランキング」です。
ビジネス書を出す方々も「Amazon ランキング」で1位を取るためのプロモーションを必須活動のように行われています。
ビジネス書の著者は大半、メールマガジンやブログを持っており、一定の読者を持っています。
本が発売となる時に、読者に対して「12月30日の10時に、Amazon で買ってください!」などとお願いします。
すると読者の中で本を買ってくれる人は、律儀に「12月30日の10時」に買ってくれるので、ある一定数が販売できれば 12時には Amazon ランキングの1位になり、それ以後は「 Amazon ランキング1位」という箔がつくことにあります。
一度ランキング1位になれば、ランキングからの売上が上がるだけでなく、そのランキング情報をもとにして、新聞の「書籍ランキング」が作成されたり、書店で「 Amazon ランキング1位」という販促POPがついたりして、販促効果が高まります。
さらに Amazon での販売数を高めるため、著者のブログなどで「 Amazon 購入者特典」として、購入者に小冊子や PDF を配布することもよく行われています。
書店で買い占めるための「サクラ」を雇うより費用を抑えられ、メルマガやブログのファンに直接購入してもらうので、まだ健全な手法ではあります。

私たちがしっかり見極めるために必要なこと

このような「サクラ」で演出されたものは一時的な売上にはなりますが、あっという間に収束します。
本当に良書であれば評判が広まり、長く売れ続けることになりますが、大半はあっという間に「ランキング1位」から陥落し、売れなくなります。
本当に良い商品かどうか、自分が欲しい商品かどうか、多くの顧客はしっかり見極めています。
本に限らず、CD や DVD、レストラン、テーマパークなど、あらゆるものにおいて「ランキング1位」という言葉だけで「人気なんだ」と信じたり、「TVで紹介されていたから」、「新聞で紹介されていたから」などという理由で鵜呑みにせず、自分自身で体験して判断することが大切です。

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