こういう企画菓子でヒットだったのは、ごっつええカレーせんべいくらいかな。
これまでも「ユーザーの声を実現した商品!」というのがいくつも出てきましたが、あまり「大ヒットした!」というのは聞きません。
ユーザーの声をそのまま反映すると「最大公約数」になる
メーカーも、ユーザーからの要望をすべて反映させるのは不可能であり、結果的に一番多い要望を集めた「最大公約数」を表したものになります。
そうすると、いわゆる「どこにでもありがちな商品」というのができあがり、商品化されたもの以外の意見を出した人も含めて「なんだか期待はずれ」という結果につながることが多いようです。
ユーザーは自分の「欲求」を知らない
ユーザーに「今、欲しいものは何ですか?」と聞いて返ってくる答えは「すでに欲求が具現化しているもの」です。よくある昔話で、車がなかった時代に、人々に欲しい物を聞くと「もっと速く走れて丈夫な馬が欲しい」という答えが多く、誰も自動車を作ろうと考えなかった、というものがあります。
メーカーの仕事は「お客様の隠れた欲求を掘り起こし、『商品』という形にして提供すること」だと思います。
ユーザーアンケートをそのまま形にするのではなく、ユーザーからの回答のウラにある「隠れた欲求」を満たす商品を開発して、提供することがメーカーとしての仕事であり、役割なのだと思います。