『人生の「レベルアップ」はある日突然ドアを叩く:Garbagenews.com』という記事は、とても納得できる記事です。
「経験の積み重ねが目に見えた成果として表れない。しかしある日突然、レベルアップをしたかのように、手に取るような成長が自分自身でも分かる」
私にもこのような「レベルアップ」を感じた瞬間があります。
ギターが弾けるようになった瞬間
高校の時に、友人達が音楽に目覚めるのにあわせて、私も安い(1万円くらいの)アコースティックギターを買ってもらいました。授業が終わり、部活を済ませ、家に帰るとひたすら楽譜を脇に置いて弾きまくっていました。
最初はCやGなどの基本的なコードを抑えるのも指が痛くなる状態。コードを押さえたまま弾いてもぎこちない。もちろん、コードチェンジもスムーズにいかない。さらにギターを弾きながら唄うなんて、ものすごく大変!だと感じながらも、ヘタッピながら毎日弾いていました。
友人たちみんながほぼ最初に取り組んでいたのは藤井フミヤの「TRUE LOVE」か、スピッツの「チェリー」。この2曲は大ヒットした曲である上に、コードが簡単なので、最初に覚える曲としては最高なのです。
ただ、この2曲にも初心者に対する大きな壁が立ちはだかっています。それは「F」コードです。
「F」コードは、人差し指で6本の弦を押さえなければならず、しっかり押さえられないときれいな音がなりません。ギターを始めたばかりの人にとって、挫折してしまう大きな壁の一つです。
最初はコードを抑える練習。次にコードを抑えながら弾く練習。そして、スムーズにコードチェンジができるようになる練習。
上手く押さえられない、きれいな音がでない、コードチェンジがもたつく…….などの失敗を繰り返しながら、ある日、スムーズに弾けるようになった日はとても嬉しかったことを覚えています。
そして「TRUE LOVE」や「チェリー」が弾けるようになったら、他の好きなミュージシャンの曲を練習、練習し、自分なりにどんどん上手くなっていくことを感じることができました。
テーブルレイアウトだったサイトを、HTML+CSSでサイトにリニューアルさせた
2つ目は今の仕事に大きく関わることです。
数年前、あるウェブサイトのリニューアルを行うにあたり、それまでテーブルレイアウトだったのをHTML+CSSでコーディングを行うことになりました。
当初、私の先輩がメインで制作する予定でしたが、急遽退職されることになり、引継ぎを含めて、私がリニューアルを完成させることになりました。
その当時は、(X)HTML+CSSによる制作が普及し始めた段階で、私も勉強していましたが、実際の制作は一部分にとどまっていました。それが突然、数百ページのサイトリニューアルにおいて、メインで作業を行うことになりました。
引継ぎの前の段階である程度のコーディングは行われていたものの、細かい部分の設定やブラウザ間のバグ修正など、書籍や雑誌、ウェブ上の情報を頼りに、試行錯誤を重ねながら完成させることができました。
それ以降、私が制作するサイトは(X)HTML+CSSがメインとなり、その後も勉強と制作を重ねながら、実績を積み、現在の仕事の糧となっています。
どちらも自分の中では大きなレベルアップですが、無傷でいられることはありませんでした。
ギターの練習は失敗を繰り返し、指先は痛くなり、どんどん上手くなる友人たちをうらやましくも思いながら、お互いに弾きあいながら上手くなっていきました。
ウェブサイトのリニューアルにしても、規模の大きなサイトのフルリニューアル作業を任せてくれた会社の方々のおかげが大きいものですし、制作途中のバグ対応には何度もウンザリさせられました。
そのような小さな失敗をしつつも、小さな成功を重ねつつ、一つの山を越えたときにふと振り返ってみると、大きくレベルアップしていることを感じることができました。
「レベルアップするために必要なことは、まず一歩踏み出すこと。」
その一歩の経験の積み重ねが、大きな成長へとつながっていくのです。