年収1000万円ないと幸せになれない? 2つの大学が調べた私たちが幸せを感じる年収額

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前の記事で「お金の価値が下がる時代が来る」ということを書きましたが、それでもしばらくは「お金がないと満たされない」時代は続きます。

では、いったいいくらあれば、私たちは満たされるのでしょうか。
大阪大学とアメリカ・プリンストン大学が、年収と幸福感の関係を調べたアンケート調査の結果がありました。

幸せを感じる年収は570〜1500万円

まずは、2005年に大阪大学の筒井義郎教授(経済学)らが発表した研究結果から。

筒井教授らが、無作為に選んだ全国の20歳から65歳までの6000人を対象にアンケートを実施。

アンケートは幸福感について、「非常に幸福」を10点、「非常に不幸」を0点として、「あなたは何点になると思うか」という「幸福度」を、30項目調査したものです。

調査結果は、

世帯所得が1500万円以上になると、所得が増えても幸福にならない。

というものでした。1500万円を超え、1700万円、1900万円になると、幸福度は逆に減少したという結果が出たそうです。

(参考)
なぜあなたは幸福なのか – 行動経済学シンポジウム 筒井義郎(大阪大学)」(PDF形式)

次に2010年9月10日のAFP通信の記事より。

 2002年ノーベル経済学賞受賞者の米プリンストン大学(Princeton University)のダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman)教授と、同僚のアンガス・ディートン(Angus Deaton)教授は、米世論調査企業ギャラップ(Gallup)が2008~09年に実施した米国民の健康と福祉に関する調査「Gallup-Healthways Well-Being Index」の回答45万人分を分析した。

すると、人びとの「人生の評価」と「心の幸福感」は、年収7万5000ドル(約630万円)あたりまでは、収入に比例して増大していた。(中略)

ところが、収入の増加がもたらす幸福感は「年収7万5000ドル前後で満たされる」ことがわかったという。

お金で「幸せ」買えます、ただし年収630万円まで 米研究 国際ニュース : AFPBB News』より

今は1ドル76円台の時代なので、換算すると約570万円。さすがに大阪大学の調査結果の約3分の1なので、ちょっと差がありすぎる結果ですが、この額でも充分満足できる方もいるでしょう。

幸せを感じる度合い、幸せを感じる収入額は人それぞれです。

調査結果を一つの参考にして、自分が幸せだと感じる収入までは稼ぐことをがんばって、その先は新たな価値観を求めてみるのもいいかもしれません。

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