田口さん とシラサカショウさんの書評記事に感化され、読みました。
主人公の小島五和(こじま・さわ)は32歳のOL。仕事に生きてきたが4年ぶりに恋をする。しかし、その相手からひどい裏切りにあった。その悔しさから、それまで軽蔑していた恋愛マニュアルをもとに自分を変えていく。裏切った相手を見返すために。モテるために。そして、本当の恋を見つけるために。
最初の展開からズトーンと感情移入してしまい、読み込んでしまいました。
冒頭の衝撃的な導入。恋愛マニュアルを手にして自分を変える!という強い決意。着実な変化。変化にともなって変わる周囲の雰囲気。複雑に絡み合う相手の心理。そして、「モテ」とは、「本当の恋」とは…
五和が足を踏み入れた「モテ」の道とは、強い覚悟がいる「修羅の道」。
着実にモテの道を駆け上がっていく一方で、人としての弱い部分も見え隠れし、クライマックスまでハラハラしっぱなしでした。
「恋愛マニュアル」としての読み応えもありますが、それ以上に五和をはじめとする登場人物一人一人の気持ちの描写に引き込まれました。
純粋に「モテ」たいと思っている人だけでなく、「本当の恋」の姿を見てみたいという方はぜひ手に取ってみてください。