百式・田口さんのブログ『IDEA*IDEA』の記事を読んで、”ノータイムポチリ”(購入)したこの本。
著者の小野さんは35歳まで運動ゼロ。ふとしたきっかけからマラソンに目覚め、走り始めて2ヶ月でハーフマラソンを完走し、3ヶ月でフルマラソン完走。その後、コスプレしてマラソンを走るようになり、世界中のマラソン大会に出場。
さらに過酷な大会にも挑戦され北は北極マラソン(42km)、南は南極マラソン(100km)、中心ではアカタマ砂漠マラソン(250km)、距離では500km超の大会にまで出場し、完走を果たすまでに。
この本では、北極マラソン・南極マラソンの制覇、アカタマ砂漠マラソンへの挑戦から世界制覇までが描かれています。
『未来が大きく動き出すのは「ノータイムポチリ」の仕業』
小野さんは『未来が大きく動き出すのは「ノータイムポチリ」の仕業』と書かれています。
思いついたノリで、深く考えずココロのままに「ポチっ」と何かにエントリーしたり、購入したりしてケツを決めてしまう行為を「ノータイムポチリ」と呼ぶ
人は誰しも、難しい課題や困難な状況になると、「仕事がいそがしくてムリだ」とか「今の能力ではできない」といった「できない理由」を見つけてやらないことが多々あるものです。
この「ノータイムポチリ」によって、「やらざるをえない」状況に追い込み、「いかにしてやり遂げるか」という思考に変わって、計画を立て、練習を積み重ね、見事にゴールにたどり着いていきます。
マラソンだけでなく、仕事や「やりたい」と思っていること、すべてに当てはまりますね。
『経験が多い分、ココロが強い』
マラソン大会、それも長距離など過酷な大会になるほど、参加者の平均年齢が高いそうで、250kmを48時間寝ずに走る「山口100萩往還マラニック」という大会の参加者の平均年齢は50代なのだそうです。
なぜ、ただでさえキツいマラソン大会で、さらに過酷な大会ほど、平均年齢が高くなるのか。
小野さんの答えは、以下の通り。
「シニアランナーの方が、経験が多い分、ココロが強いから」
同じ肉体的な負担でも、「苦しい」と思って向き合うより「楽しい」「ありがたい」と感じて付き合うことができれば、肉体的負担の感じ方が不思議と軽くなってくる。
シニアランナーは、走りながらも、何かしら嬉しいコト、楽しいコトを見つけ出して「楽しい」「ありがたい」とポジティブなココロを生み出すのが上手なので、肉体的には若いランナーより不利なハズにもかかわらず、最後までゲンキに強い走りを続けられるのだろう。
シニアの方々はつらく、厳しい状況においても「経験」があることで乗り越えていく術が身についております。
さらに今まで体験したことがないことでも、「楽しい」「ありがたい」というポジティブなココロになることで、肉体的・精神的にも軽く前向きに取り組んでいくことができます。
これもマラソンだけでなく、あらゆることに共通する考え方です。
『愚直でいい。できることを、余さず続けていけ』
普通に走っても大変なマラソン。小野さんは北極や南極、砂漠など、究極に過酷なマラソン大会に挑戦し、完走されてきました。
しかし、走っている最中は、やはり自分自身に負けそうになることもあったようです。
そんな状況の一つである、南極マラソンの70km過ぎの、以下の言葉がグッときました。
少しでも、脚を前に伸ばしていけ。
少しでも、腕を大きく振っていけ。
少しでも、呼吸を深くしていけ。
愚直でいい。できることを、余さず続けていけ。
結果を出すためには「やり遂げる」ことが必要です。
綿密な準備を整え、取り組んだとしても、途中で投げ出してしまっては、自分が望む結果は得られずに終わってしまいます。
物事をやりとげ、欲しい結果を手にするためには、自分にできることを、愚直に、あまさずやり続けることが必要。
これもあらゆることに共通します。
小野さんは今、10月6日から行われる「ジャングルマラソン」(250km)に出場されるため、ブラジルにいらっしゃるようです。今後も世界中の過酷なマラソン大会に挑戦され続けられることでしょう。
いつも何事も「できない」と思ってやれずにいる方、新しいことに挑もうと思われている方、そして「ノリで東京マラソンに応募したら当選しちゃった。」という方にオススメです。
読むことで、とてつもなく過酷で厳しいことでも、楽しくポジティブに取り組みやり遂げられるようになることでしょう。
著者・小野さんのブログはこちら
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