2008年9月17日、AMN主催の『「ThinkPadブロガーミーティング」?開発者が語る匠のノートブック』に参加してきました。
会場が「ANAインターコンチネンタルホテル東京」ということもあり、さながら記者会見のような感じでした。(スーツかジャケットスタイルの方が場所の雰囲気にはあっていたなぁ……)
今回のイベントで初めて知ったことをまとめておきます。
私が今までThinkPadを使ったことのない、無知な状態でしたので「周知の事実」も多く含まれていることは、あらかじめご容赦ください。
1. lenovo の本社はアメリカにある
今まで、lenovo は中国の企業だとばかり思っていました。lenovoグループは1984年に中国で創業され、現在の本社はアメリカ・ノースカロライナ州のラーレイという所にあるそうです。
2. lenovo = legend + novo
「lenovo」という社名は「legend」という旧社名に、ラテン語で「新しい」という意味の「novo」を組み合わせたものだそうです。
社名にはその会社の思いが込められているものが多く、このようなルーツを知るだけでも面白いものです。
3. ThinkPadを開発した人は日本人
1992年に、ThinkPadシリーズの第1弾である「ThinkPad 700C」が発表されました。
ThinkPadを開発した方は日本人で、今でもThinkPadの開発拠点は日本の神奈川県大和市にある大和事業所となっているそうです。
また、IBMからlenovoに変わっても事業所だけでなく、机などもほぼ移動せずに同じ場所だったということですが、セキュリティ上、建物内で移動できる箇所の制限が加えられた、ということがあったそうです。
4. lenovoのマーケットシェアは世界4位
lenovoの世界でのマーケットシェアは、HP、Dell、Acerに次ぐ4位とのことです。
日本を含む、アジア・太平洋地区では、HP、Dell、Acer、富士通、NECに次ぐ6位。日本での法人向けシェアでは4位、とのことです。
ターゲットが「法人」ということもあり、あまり広告などを見ない印象もあるのですが、世界的に見ればかなりシェアを獲得しています。
5. 「プロの道具」として求められる機能を提供する
ThinkPadは法人が主な顧客ということもあり、「仕事」で使う「プロの道具」として求められる機能・性能を提供しています。
持ち運ぶための「軽量、薄型」のパッケージ、携帯先で壊れないための「堅牢性」、生産性を向上させるための「簡単、便利な操作性」、大切なデータを守る「セキュリティ」など、ビジネスシーンに求められるあらゆる面での機能をバランス良く、最高な形で提供できるように作られています。
したがって「薄くて軽い」ノートパソコンであっても、「堅牢性」が損なわれていては「ThinkPadとは呼べない」ということで作らないそうです。
また、今はやりの「5万円ミニノート」についての質問があった時も、「ThinkPadと呼べるものが出来たら出るかも…」という感じでした。また、「もしかしたら、ThinkPadとは別のラインで出る可能性もある」というお話も伺いました。
6. ThinkPadのゴム足は「猫の肉球」からヒントを得ている
ThinkPadを開発するにあたっては、いろんな所からヒントを得て活かされています。
パソコンを置く時の衝撃を和らげるための底面のゴム足は「猫の肉球」からヒントを得た形になっているそうです。
ThinkPadをお持ちの方は、パソコン底面のゴム足と猫の肉球を見比べられてはいかがでしょうか。
また、家の「雨どい」からヒントを得て、キーボードにコーヒーなどをこぼしてしまってもコアな部分を損傷させず水滴を逃がすための「ThinkPad ドレインシステム」が作られ、本体の底面には排水穴が作られています。
冷却システムは、音を立てずに獲物に近づく「フクロウ」からヒントを得て作られているそうです。
7. 国際宇宙センターで使われているのはThinkPadだけ!
ThinkPadは、様々な強度評価試験を行い、それに通過したモデルのみを提供されています。
満員電車で押しつぶされるような障害を想定した「局所荷重試験」、モニターの角を持ち上げて開くような「LCDひねり試験」、うっかり落としてしまうことを想定した「落下試験」、コーヒーなどをこぼしてしまうことを想定した「液体滴下試験」などが行なわれます。(こんな荷重試験ではない……です。)
また、ユーザーから「こういう風に使っていて壊れた」というフィードバックを受けて、同様のシーンを再現した試験も行われるなど、日々進化しているそうです。
そのような様々な強度評価試験を通過していることもあり、国際宇宙センター内のパソコンにも使用されているそうです。さすがに宇宙で故障しても修理には行けないので、壊れないパソコンが求められ、その基準を満たしている、ということです。
SLシリーズに「ピアノ」の鍵盤を開ける時のようなワクワク感を感じた
後半は実際に実機に触れる交流会が開かれました。
SSD(フラッシュメモリドライブ)を搭載したモデルもある、薄くて軽い「Xシリーズ(X200 / X300)」が人気でしたが、私はエントリーモデルである「SLシリーズ(SL300 / SL400 / SL500)」に惹かれました。
ちなみに200とか300という数字は画面のサイズのことです。200は約12インチ、300は約13インチ、500なら約15インチ、ということになります。
SLシリーズは、主にインターネットやメール、ワープロソフトや表計算など、ごく一般の家庭で使うなら問題ない機能を備えていながら、10万円前後というお買い得な価格のモデルです。
ThinkPadとしての機能を備えつつ、上面はツヤ加工がされており、まるでピアノの鍵盤を開ける時のような雰囲気をかもし出しています。
全体のデザインもスタイリッシュで、学生や一人暮らしの方に、インテリアとマッチしやすいモデルだと感じました。
また、私はMacユーザーなのですが、Windowsでのチェック用などの「セカンドノート」として、充分(というかそれ以上)に使えるモデルです。
日本で生まれた世界のビジネスマンの仕事をサポートする「ThinkPad」シリーズ。
お仕事用だけでなく、家庭用に、セカンドノートに購入を考えられている方は、ぜひ一度ご覧いただきたいと思います。
» Lenovo ノートパソコン ThinkPad – Japan
» ThinkPad X300 [647612J] 価格比較
» ThinkPad SL300 [27388HJ] 価格比較