ブログの横幅を1000px弱(950px-990px)へリニューアルする理由

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ブログのレイアウト

今週末、ブログの横幅を1000px弱にしたデザインへのリニューアルを行われているところがいくつかあります。

とはいえ、事例は2つですが……

どちらのブログもリニューアルの要因の一つに「Yahoo!JAPAN のトップページの横幅が950pxになったので」と書かれていました。

Yahoo!JAPANのトップページが基準

2008年1月1日に正式リニューアルしたYahoo!JAPANのトップページ。『MarkeZine:◎Yahoo!JAPANのトップページリニューアルが市場に与える影響は?』でも書かれているように、月間4980万人が利用しているサイトなのでインターネット利用者全員の利用状況を踏まえた上でのリニューアル敢行だったと思います。

私たちがクライアントと打ち合わせを行ううえでも「Yahoo!JAPANは○○だから」と説得理由に使用することも多々あります。今回の 950px へのリニューアルによって「じゃあ、ウチも」という案件も増えてくるでしょう。

ユーザーの画面解像度

現状のユーザーのパソコン環境はどのようになっているのでしょうか。

私の運営しているサイトで最も利用者数の多いサイトにて確認してみました。

  1. 1024×768・・・47.97%
  2. 1280×1024・・・21.55%
  3. 1280×800・・・15.30%
  4. 1280×768・・・2.86%
  5. 1680×1050・・・2.33%
  6. 1440×900・・・2.09%
  7. 1400×1050・・・1.73%
  8. 1152×864・・・1.26%
  9. 1600×1200・・・0.86%
  10. 800×600・・・0.75%

(2007年12月1日 から 2007年12月31日 のユーザーの画面の解像度・全48件)

4人2560×1600、1人だけ3840×1024(!!)というデータもありましたが、おおむね横幅1024px以上です。横幅800px以下のユーザーは、携帯からのアクセスを除くとあわせて1%未満でした。

XGA(1024×768)モードのユーザーが47.97%と約半数で、その全員がブラウザのウインドウを画面いっぱいに開いてアクセスしているとは考えにくいものです。
しかし、「phpspot開発日誌」さん、「ホームページを作る人のネタ帳」さんは、それぞれのターゲットがWeb制作に携わっている方が多く、比較的パソコン・モニタのスペックも高いであろうという予測(おそらくアクセスデータも踏まえて)から、1000px弱のデザインでも問題ないということからのリニューアルを行われたのだと思います。

3段組のメリット

ブログにおいて、3段組にする一番のメリットは「視覚的な負担を与えずにページ内の情報量を増やせる」ということではないかと思います。

アーカイブ量の多いブログ、読者の多いブログは、最新記事ほかにカテゴリメニュー、月別メニュー、タグクラウド、コメント、トラックバック、関連記事、人気のある記事、ブログパーツ、プラグインなどが設定されています。

このようなメニューを提供することで新人さん・一見さんから常連さんまで幅広い読者にアクセスしてもらい、利用してもらえるようにしています。

これはブログの記事数やカテゴリ設定、タグ設定のようなブロガー自身の動きだけでは物足らないものです。ブログ読者からのコメントやトラックバック、はてなブックマークなどのソーシャルブックマークへの登録など、ユーザーとのコミュニケーションに関する情報を表示させることで、「ひとけ」を演出するとともに情報量を増やしています。

これらの情報は新人さん・一見さんを常連さんにするために活用すべきものなのですが、2段組のレイアウトの場合、掲載できる場所がサイドナビ、もしくはフッターに集中します。そうすると、1つの記事が短いのにサイドナビがすごく長いページができたり、なかなか見てもらえないフッターに情報が埋もれてしまうこ戸になります。

ブログを3段組レイアウトに変更し、サイドの2段分とフッターにメニューを配置させることで、ページ全体のバランスを整えつつ、ブログ記事も読みやすく、使いやすいメニューを提供することができます。

これも読者の為になる情報が充実しており、コミュニケーションが取れているブログだからこその円周津田と思います。

現にこのブログも3段組(横幅940px)なのですが、コメント・トラックバックに関する情報を表示させていないため、両サイドの情報量はスッカラカンです……
このことは今後の「ALPHA LABEL」の課題の一つですね。

3段組へのリニューアルの本当の目的は広告掲載!?

「3段組のメリットは、読者の負担を増やすことなく、関連記事やコメント・トラックバックなどの情報を多く掲載できること」と書きましたが、「広告の掲載数を増やし、ブログからの収益を上げる」という理由も大きいないかと思います。

「読者の多いブログ」というのはすなわち「広告価値の高い媒体」でもあります。

まして、Web制作者、企業のマーケティング担当など、読者層がほぼ特定の業種に集中してるので、広告を出稿しやすいメディアです。また、読者も自分の仕事や趣味・嗜好など、関心の高い広告が掲載されていれば、広告主・ブログ運営者に対する拒否反応も低く抑えられます。

Web広告全体の市場も拡大しており、Google AdSenseなどのコンテンツ連動型広告、楽天・Amazonなどのアフィリエイト広告だけでなく、「終わった」と言われていたバナー広告も再び影響力の強いブログへの掲載が進んでいます。

リニューアルによって「読者の負担を増やすことなく」ブログのメニュー、情報量を増やすとともに、「読者の負担を増やすことなく、広告掲載量を増やし、ブログからの収益を増加させる」というのも、狙いとしてはあるのでしょう。

728×90pxのビッグバナー広告や120×600pxのスカイスクレイパー広告は、3段組で横幅が広く、サイドメニューも使いやすいレイアウトにおいて、設置しやすくかつパッと見で邪魔になりにくく、活用度合いが高い広告です。

Yahoo!JAPANが950pxだからといって、無理追いする必要はない

先ほども書きましたが、3段組・横幅1000px弱のデザインは情報量が多いサイトだからこそ生きてくるデザインです。このブログのように3段組なのに情報量が少ないと、「ひとけ」がなく寂しい感じを与えてしまいます。(……orz)

ですので、「Yahoo!JAPANが950pxにしたから、ウチも950pxにして」と無理に行う必要はまったくありません。ウェブサイトに掲載する情報量が少ない場合は2段組、800px弱のデザインの方がスッキリまとまって見やすくなることも多々あります。

また、XGAモードのユーザーもまだ半数近くおり、それらのユーザーがブラウザのウインドウを最大化せずに利用する場合など、800px弱のデザインならば横スクロールバーを表示させず、快適にページを見てもらえるということもあります。

ブログであれば、テキストが主体になるため、文章が読みやすいレイアウトにする必要があります。

私の場合、1行も文字数が全角 27文字 から 35文字、文字の大きさが 10.5pt(14px)が読みやすいと感じているので、ブログ記事を表示させるメインコンテンツの部分の横幅は480pxを基準に考えます。

また、サイドのナビゲーション・メニュー部分は160px?250pxくらい。余白などを含めて全体で780pxを基準に考えています。

近いうちにこの ALPHA LABEL も一見さんから常連さんまで読みやすいデザインへのリニューアルを行い、読んでいただいた方のためになる記事を提供していきます。

参考記事

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