Re: 間違いだらけの「SEO批判」

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SEO批判

MarkeZine:◎間違いだらけの「SEO批判」?なぜSEOは嫌われるのか?』を読んで。
“間違った「SEO批判」”をする4名について解説されていることについて、私なりの意見を書いておきます。

1. 「検索ユーザーAさんのケース」について

コンテンツの価値以上の順位を獲得して、ほんと迷惑なんですよ。『SEO』が上手になる前に、内容あるコンテンツ作りに励めってこと

これは、検索エンジンとスパマーとのいたちごっこの面があるので、一概に「SEO批判」というよりは、各検索エンジンに対する批判、といったところ。
ただ、後半の部分は全面同意。
制作者、情報発信者にとって、「内容のあるコンテンツ」を作ることが第一。そのコンテンツを検索エンジンを通じて効率よくユーザーに伝えるようにするために「SEO」を活用すべき。

2.「サイトオーナーBさんのケース」について

この方については”釣り”ですよね?
思いっきり釣られますが。

私のところの方が、サイトも見やすい工夫がしてあって、情報も豊富。もちろん販売している商品も、どこにも負けない良いものなんです。

だったら、店舗運営の方針(販売戦略)を変更すべき。

私のサイトに来てもらえれば、うちの商品を買ってもらえれば、絶対分かってもらえるんですけど。

こんなことは全国10万点を超えるネットショップの店長はみんな言っています。

今では、検索ではほとんどお客が来ていないんです。仕方がないから、AdWordsやオーバーチュアを使ってるんですけど、毎月10万も20万もかかって正直痛いです。

AdWords や Overture を使うことで、顧客獲得コストが「10円」で済んでいた時代はすでに終わっています。
今までの新規顧客獲得コストやLTV(ライフ・タイム・バリュー、生涯顧客価値)を踏まえて、改善してください。

『SEO』なんて流行らなければ良かったのに!

それは無理です。

2年前まではトップだったんですよ、私のサイトが。

といっている時点で、あなたも「SEO」の恩恵を受けているのですから。
「イーコマース」の進化に必死についていき、改善していかなければならないだけです。

3.「SOHOビギナーCさんのケース」

SEOの情報商材とかブログのテンプレートとか、無理して何万円も払って買ったんです。ところが、情報商材って内容はそこら辺の本やサイトに書いてあることばかりじゃないですか!

「それはそれは、かわいそうに」とだけ言っておきましょう。
「SEO」に関する情報・ノウハウの9割はインターネット上で(無料で)手に入りますから、まずはしっかりと探しましょう。
その前に、検索ユーザーAさんの、

コンテンツの価値以上の順位を獲得して、ほんと迷惑なんですよ。『SEO』が上手になる前に、内容あるコンテンツ作りに励めってこと

というありがたいお言葉をしっかりと心に刻んで、行動を改善されることを望みます。

4.「ブロガーDさんのケース」

キーワードを書くっていっても、そういった内容でページを作っていけば、自然にキーワードが使われるし、意図的にやらなくてもできるでしょ。

ある意味正論。
ブロガーやネットショップの店長など、コンテンツ制作を主に行う人にとって、まず「内容のあるコンテンツ」を制作しつづける、ということが大前提です。そうすれば『ちゃんとしたコンテンツを作っていけば、リンクもしてもらえる。』ということも自然に起こります。
あと、この記事の著者が「SEOに関する認知不足」と批判しているが、むしろそういうことを知らないほうが、本当に必要な「内容のあるコンテンツ」制作に集中していただけるのでありがたい、という面もあります。
「ブログ」というシステム自体が、Web標準に準拠したサイトを制作しやすいシステムのであるから、ブロガー自身が「SEO」を知らなくても、検索エンジンからのアクセスが増える、ということも自然に起こりえます。
また、コメントやトラックバック、ソーシャルブックマークなどのサービスを活用することで、リンク数も増やしやすいため、『ちゃんとしたコンテンツを作っていけば、リンクもしてもらえる。』のです。

クライアントに対する正しい「SEO」サービスの提供

「SEO」という言葉の認知度が広まったことにより、クライアントから「SEOはやってくれるの?」「検索エンジン対策はどうなってるの?」という要望を受けることがほとんどになりました。
制作者としては、クライアントに対する正しい「SEO」について説明し、正しく理解してもらう必要があります。クライアントに必要なことは、何よりも「お客様にとって役に立つコンテンツを、継続的に提供していただく」ということです。
その上で、クライアントにキーワードの記述とか「SEO」の技術をいちいち考えさせることのないよう、ブログなどのCMSを活用して、できる限り自然に最適化されるサービスを提供する必要もあります。
間違った「SEO批判」をしないためにも、正しい「SEO」の知識の提供と共有、そして「お客様にとって役に立つコンテンツ作り」がSEOへの最短距離である、ということを理解していただき、コツコツと続けていただくようにしていきましょう。

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