現実的に「年収2000万円」を得る方法を考え、取り組まなければならない。 – 『年収2000万円の転職術』を読みました

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年収2000万円の転職術

初めて献本いただきました!ありがとうございます!!
ウェブ上には(最近では本でも)「年収1000万を稼ぐ方法!」とか、「自宅にいながら月に80万儲けるビジネス!」という売り文句で、中身がカラッポな情報がワンサカとあります。おそらく、この記事の AdSense にもそれ関係の広告が並ぶでしょう。
しかし、この『年収2000万円の転職術』では、実際に「年収2000万円」を得るためにはどのようにすれば良いか、ということを現実的に考え、その収入を得られる職業に転職するために必要なことが書かれています。

「年収2000万円」もらっていても、手元には1300万円も残らない。

お給料をもらっているサラリーマンの方なら十分ご承知のことともいますが、額面と手取りの金額というのは大きく変わります。そして、その差額は収入に比例して大きくなります。

たとえば2000万円の収入を会社から得た場合、独身であれば税金や保険、年金などを引かれると実は手取りでは1300万円も残りません。

本の中で、多くの人が収入に対する具体的なイメージを持っていない、と書かれています。理想の家族形態、住居、車、趣味、育児・教育、将来設計、税金、保険、老後の備え、など、あらゆる項目を想定し、その生活スタイルを実現させるためにはいくら必要なのか、ということを知っておかなければなりません。

一つひとつの要素をじっくりと考えて整理した結果、自身の思い描いた生活を送るためには、ひょっとすると年収にして4000万円が必要だということが明らかになるかもしれません。

あるいは逆に600万円で満足できるのかもしれない。

お金とは単なるツールに過ぎません。持っていても持っていなくても、どちらが良くてどちらが悪いというものではない。

むしろ大事なのは、自らのライフプランを真摯に思い描こうとする姿勢です。

「年収2000万円」を得るためには、それなりの仕事をする必要があり、それらの仕事をこなすには、自分の理想の収入を具体的に把握しておく必要もあるのでしょう。
むしろ、自分の理想を明確にできているくらいでないと、その収入を得るための仕事をこなすことはできない、ともいえるのかもしれません。

「年収2000万円」が得られる仕事は限られている

理想の生活を送るためには「年収2000万円必要」だということがわかったとき、実際にその収入を得るために行動しなければなりません。
では、どのような仕事でも「年収2000万円」が得られるかというと、そんなことはなく、「年収2000万円が得られる仕事は限られている」ということは簡単に想像できることと思います。
書籍の中に上場企業の生涯賃金の比較表も掲載されていますが、トップが「ダヴィンチ・アドバイザーズ」の7億1967万円であるのに対し、一番下の企業では7519万円です。生涯賃金が低い企業で「年収2000万円」を実現させるのは相当厳しいでしょう。
東京大学合格を目指す人気コミック「ドラゴン桜」の転職版「エンゼルバンク」というのが週刊モーニングにて連載されておりますが、先週の話の中で東大に合格し就職活動時期を迎えた水野が「20代のうちに億稼げる職業は外資系トレーダーしかない」と言うシーンがあります。
この本の中でも

短期間で一気にお金を稼ぎたいという人にとって圧倒的なのは、外資系の投資銀行やプライベートエクイティファンドです。

と説明されています。
理想の生活を送るため、将来不安なく生活するために「年収2000万円欲しい」と考えるなら、現実的に年収2000万円が得られる仕事を探し、その職を得るためにしっかりと戦略を立てて行動しなければなりません。
また、「年収2000万円」が得られる仕事というのは、おのずと競争が激しくなります。漠然とした考えで行動すると相手にもされないということになります。

どんな仕事でも求められる「問題解決能力」

また、本の中で「年収2000万円」を得る仕事に必要な能力についても書かれています。

数年で年収2000万円前後も可能な戦略系コンサルティング会社では、「問題解決能力」と言われる、論理的な思考能力や仮説を作ることのできる力が第一に求められます。

例えば、「日本全国でコップが何個売れているか?」という質問をされたときに、すぐに答えを導き出して回答できるかどうか、ということです。
このとき、正確に「○○個」という回答は求められていません。その「○○個」という個数を導き出すために、
「日本の人口が○○人で、一人あたり○個のコップを使って、家庭用と業務用があって……」という論理を積み重ねていく力が求められている、ということです。
この「問題解決能力」は、戦略系コンサルティング会社に限らず、あらゆる仕事において求められる能力の一つではないでしょうか。
自分の仕事における市場規模はどれくらいか、自社のシェアはどれくらいか、この四半期でどれくらいのシェアを伸ばせるか、また市場は成長するのか衰退するのか、などと論理的に考え、その時々で最適な対策を取っていくことが企業の永続的な成長につながります。
今後、この「問題解決能力」は、社会人一人ひとりに求められる必須の能力として、より強く求められるようになるでしょう。
このほか、書籍の中では「年収2000万円」が得られる企業への転職を成功させるための学歴や英語力、資格などの活用法、そして転職活動を成功させるための具体的な行動内容について書かれています。
「私の『理想の生活』を送るためには、絶対に年収2000万円を得る必要があるんだ!」という方は、ぜひ読んでおいたほうが良い一冊です。

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