ネットの影響力がマスメディアを超える日は来るか?

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ネットの影響力

以前に「『サイゾー』7月号に岡田有花さんのインタビュー記事があった」というのを書いたのですが、その記事がウェブでも公開されておりました。
» ウワサの”IT女戦士”ユカタンはミキティ似!? : 日刊サイゾー
記事の中で、最後にこのように述べられています。

「これだけネット媒体が普及しても、まだまだマスメディアの影響力にはかなわないんですね。IT社会の悪い面を伝える報道ばかりが注目されるし。私としては、ITのもっと明るい面をたくさん記事にしていきたいんです」

果たしてインターネットの影響力がマスメディアを超える時がやってくるのでしょうか。

1000万人に対し、1時間にわたって影響を与えられるネットメディアはあるか?

「影響力」という言葉のどこに指標をおくか、ということでも話は変わってきますが、現在ある多種多様なメディアの中で「1000万人に対し、1時間にわたって影響を与えられる」のはテレビであると思います。
50年に渡るテレビの歴史、新聞を超える信頼性、99%の普及率など、テレビは現在の生活において「あって当然のもの」となっています。
テレビは1000万人が同時に視聴しても問題ありませんが、インターネットの場合、1000万人が同時にアクセスして、コンテンツを閲覧しようとすると、サーバーがダウンしてしまうことが起こりえます。
同じ情報を一度に日本のほぼ全員に伝えることができるメディアはテレビであり、それだけの影響力を持っていることは間違いありません。

テレビの影響力低下とインターネットによる情報取得の多様化

しかし、テレビドラマの視聴率低下や広告費の低下など、テレビの影響力が低くなってきている、というのも感じられます。
ライフスタイルや趣味・嗜好の多様化、インターネット・携帯電話などの情報取得ツール、コミュニケーションツールの登場、普及により、テレビをじっくり見る人が少なくなっています。
まだまだテレビを見ている人が多いとはいえ「ながら視聴」であったり、「ザッピング」していたり、ビデオなどに録画して見ている人も多く、「この番組は面白くない」と感じたら即座にチャンネルを切り替えたり、インターネットや携帯電話、ゲームに切り替えたりします。

テレビの画一的な影響力と、ネットの多様な影響力を組み合わせるのが有効?

それでも岡田さんは『これだけネット媒体が普及しても、まだまだマスメディアの影響力にはかなわないんですね。』と語られています。現状のインターネットの影響力はまだまだテレビなどのマスメディアより低い、と感じられているのだと思います。
ただ、「インターネットの影響力」というのは、テレビなどの「マスメディアの影響力」を超すべきものなのでしょうか。
テレビなどのマスメディアは歴史と積み重ねてきた信頼性などによる、一度に多くの人に情報を伝える「画一的な影響力」に優れています。
一方、インターネットは、一つの情報でも多種多様な情報取得方法、伝達方法があり、自分の伝えたい情報を発信する人と、自分が知りたい読む人とのコミュニケーションを成立させることができ、より広く情報を広めることができる「多様な影響力」を持っています。
一般的な認知度が低く、普遍性の高い情報は、テレビなどのマスメディアを使って、一度に広めるほうが有効でしょう。その一方で、趣味・嗜好性が高い情報は、インターネットを中心にじっくりと認知させた方が良いこともあります。
マスメディアの影響力とインターネットの影響力、それぞれを敵対させてつぶしあうのではなく、特性を活かして効果的に情報を伝えていくべきなのでしょう。

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