日本で「液晶に指紋がついたら拭けばいいじゃない」は浸透するか?

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2007年6月29日に発売された”iPhone”の登場により、世界の携帯業界から私たちの生活まで大きく変わりつつあります。
そして、「Gizmodoの記事」から、”iPhone 3G”が6月9日に発表されることになったそうです。
ちょうどタイミングよく、今週金曜日のブログイベント「Action Blogger’s Night!! Vol.17」のテーマ『”iPhone 3G”で世界はこう変わる!!』の開催することになり、それにあたって、『iPhoneショック ケータイビジネスまで変える驚異のアップル流ものづくり』を読みました。

「液晶に指紋がついたら拭けばいいじゃない」

書籍の内容は”iPhone”のデザイン・機能の素晴らしさだけでなく、”iPhone”の登場による携帯業界、インターネット業界、私たちの生活の大きな変化、”iPhone”を含めたAppleの世界戦略について書かれております。
中でも私が気になったのは、日本のデザイナー・技術者に対するAppleの人の言葉でした。
それは『液晶に指紋がついたら拭けばいいじゃない』というものです。
この言葉を聞いて日本のデザイナーさんは、「日頃、自分の会社の顧客対応に不満を持っていたが、知らず知らずのうちにクレーム対応の性質を持っていた」と気づかされたとのことです。

“iPhone”は日本人のケータイスタイルに合うか

日本において「液晶に指紋がついたら拭けばいいじゃない」という考えを持っている人は少ないのではないでしょうか。
私の周りだけかもしれませんが、
「いつもケータイクリーナーを持っていて、使った後は拭く」や、
「指紋だらけの液晶なんて信じられない」など、
という人が多くいます。
ケータイクリーナー、画面保護シール、ストラップ、携帯ケースなどの、携帯電話を保護するグッズが売れていることから、「携帯電話をキレイに保ちたい」という心理を多くの人が持っているのではないかと思います。
“iPhone”でメールを打つときには画面を触る必要がありますし、通話をするときには、画面をほおにくっつけなければなりません。
通話のときはヘッドセットを利用する、という手もありますが、どれくらい普及するか、ということもネックになるのではないかと思います。
その他、「落として、液晶が傷つく」というリスクを常に持ち歩くことになります。”iPhone”がヒットした暁には、”iPhone”のケースも大ヒットすることは間違いないでしょう。

“iPhone 3G”は「W-ZERO 3」や「E-MONSTER」に続けるか

これまで「W-ZERO 3」や「E-MONSTER」といった、通話だけでなくキーボードがついてインターネットやメールなどができる携帯電話がヒットしてきた、ということもあります。
これらのヒットは、そろそろ”iPhone 3G”が受け入れられる土壌ができあがりつつある、ということかもしれません。
ただ、”iPhone”は、これまでの「通話だけでなくインターネットもできる携帯電話」といったものとは、一線を課すコンセプトによってAppleは送り出しています。
“iPod”のときのように、インターネット、音楽ダウンロード、動画視聴、そして通話といった、私たちの通信生活の中心に入り込んだ場合、一気に世界を変える可能性もありえると思います。
「これからはモバイルの時代」と言われて久しいですが、”iPhone 3G”によってモバイル業界の枠を跳び越して、一気に世界が変わる可能性もあります。
「液晶に指紋がついたら、拭けばいい」という意識が浸透するかどうか。ここが”iPhone 3G”が日本でヒットするかどうかのキーポイントになるでしょう。

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