いかにして「その土地でしか味わえないもの」を見つけ出すか

『観光地としての東京も本当は悪くないんだけどね | 住 太陽のブログ』にて、観光地に関する以下の指摘がなされていました。

そもそもですが、その行き先が国内であろうと海外であろうと、都市部であろうと郡部であろうと関係なく、観光や旅行というのは「その土地の色」を見聞することが楽しみなのであって、それ無しには成立しないのではないか、と僕は思います。つまり、東京に観光客を呼びたいのであれば「東京ならではの郷土色」をアピールする必要がある、と僕は思うのです。単に「人がいっぱいいる」とか「高層ビルがある」とか「何となくお洒落だ」なんていうのは、観光の目玉にはなり得ません。そんなのを珍しがるのは真性のオノボリサンだけでしょう。もっと「他の都市では味わうことのできない東京」を打ち出さなくては。

私自身、九州・熊本県の出身なので、「年に一度あるかないかの東京上京」という立場であれば、東京ディズニーランドやお台場、六本木ヒルズ、ミッドタウンなどを観にいってしまうと思います。
ただ、東京に住んである程度の月日もたち、それらの場所自体に魅力を感じなくなった今となっては、『他の都市では味わうことのできない東京』に興味が湧いていることも確かです。
地方においては生半可なショッピングモールなどでは太刀打ちできないため、「他の都市では味わうことのできないもの」が観光産業の主力となりますが、なかなか見つけ出せていない所が多くあります。
この「他の都市では味わうことのできないもの」をいかにして見つけると良いのでしょうか。

自分が外に出る

私自身、熊本に住んでいた時に「あたりまえ」だと思っていたことが、東京に出てきたらまったく当たり前ではなかった、という物事が多くあります。
わかりやすいのは「方言」で、
友人に「このハサミ、なおしといて」と頼んだら、
友人は「このハサミの何を修理すればよいのだろう?」と思ったそうです。
つまり私の地方では「なおす」というのは「しまう。片付ける」という意味なのですが、これは方言であり、「なおす」=「修理する」という意味になることを知ったのです。
また、指を切ってしまったときに「『リバテープ』ない?」と聞いたところ、誰もが「何それ?」という返答をしたことには大変驚きました。
ちなみに『リバテープ』とは、熊本県を中心に販売されている絆創膏の製品名です。
参考)
» リバテープ製薬
» リバテープ製薬 – Wikipedia
この他にも(私自身の生活だけかもしれませんが)、袋ラーメンの「うまかっちゃん」、カップラーメンの「サンポー 焼豚ラーメン」、アイスの「ブラックモンブラン」、ふりかけの「御飯の友」が販売されていないことは少しショックを受けました。
これらの商品は私自身が東京に出てきて「売っていない!」ということに気づいたことから、「九州・熊本にしかないもの」だと気づきました。
自分が普段生活している場所を離れることで、日常的にありふれていたものが手に入らない = その土地にしかないもの、ということに気づくことができます。

県外・海外から人を招き入れる

仕事や旅行で県外、国外の人がその土地を訪れ、普段の生活における「あたりまえ」のことに驚かれることも多くあります。
その驚きを見逃さずに活かすことも一つの方法ですが、こちらはなかなか気づくことが難しいかもしれません。県外や海外の人と地元で時間を過ごす機会が少ないことが一つ。そして、その驚きを見逃してしまうことも一つの理由です。
熊本の郷土料理として「太平燕(たいぴーえん)」という中華料理をアレンジしたものがありますが、これは小学校から休職などで食べていたせいもあり、大学の友人が遊びに来たとき、食事に入ったレストランでメニューの「太平燕」について「何これ?」と尋ねられるまで郷土料理であるということを知りませんでした。
誰かと一緒に自分の普段の生活を体験してもらうことで、今まで「あたりまえ」だと思っていたことが、実は「あたりまえ」ではない、ということに気づくことができます。
この2つの方法で気づいた「その土地でしか味わえないもの」をどのように活かすか、ということはマーケティングの話になりますが、そのものの良さを地元の人を中心にして、素直に伝えていくのがよいのではないかと思います。

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