Webサービスを事業にする『仕組み』をつくる

Webサービスビジネスモデル

Web業界で仕事をしている一人として、事業の柱となる独自の「Webサービス」を開発して提供したいと考えています。前回投稿した『Webコミュニティでいちばん大切なこと。』は非常に勉強になるとともに、Webサービスの開発・提供意欲を高められるものでした。
多くのユーザーにとって便利なWebサービスを提供することは大前提であり、その上で収益が上がるような仕組みが作れればと思います。

Webサービスのターゲットは低所得者層

インターネットは老若男女問わず利用されているのですが、利用者の年齢や性別、生活環境、社会的地位などによって求めているものが異なります。
fladdict.net blog: 世界大恐慌とか雑感』にて、以下のように書かれています。

おそらく今後は、金持ちの高付加価値なもの = リアルメディア、庶民は早くて安かろう悪かろうなネットでもやってろ的な流れにいくと思うのです。つまり長期的には、インターネッツは低所得者層のものってことになっていくんじゃないかと。貧乏が予想外に脱物質化社会を実現する感じです。

ニュースや天気予報、ちょっとした調べ物などのインターネットで事足りる情報、書籍の購入や航空券の予約手配、株取引などインターネットを活用したほうが便利なことについては誰もが利用しますが、掲示板やチャット、SNSなど、主に他のユーザーとのコミュニケーションについては、高所得者や社会的地位の高い人の利用頻度は低く、所得や社会的地位が低くなるにつれ利用頻度が高くなると思われます。
これは交流、人脈形成などの人的ネットワークについては、リアルの方が圧倒的に価値が高いからです。高所得者のパーティや交流会などでは、実際に会って話すことはほぼインターネット上にアップされることはなく、必要以上に外部に漏れることもありません。
結果として、高所得者の人たちによって有益な情報は独占され、低所得者の人たちはできる限り高い地位に昇りつつ、インターネット上の情報やネットワークを駆使して情報を収集し活用することになります。この現象が進んでいくと、高所得者の人たちはリアルのネットワーク・コミュニケーションが強化され、低所得者の人たちはインターネットを活用したネットワーク・コミュニケーションが強化されることになります。
お金持ちの人はより良いモノを、お金のない人は自分にとって必要なモノだけを、というお金を有効活用することが求められる社会になっていくことで、それぞれのネットワークを強化し、有益な情報を収集し、活用していくことが求められます。

WEB2.0が金になりにくいというのは、まさにここが本質で、金がある層はよりリッチなタンジブルメディアに金を出すので、低所得者層から広く浅く回収するしか手段がない。そういう層は貧乏故に無駄に対してリソースを配分する余裕がないので、即物性のある情報ばかりを求めアート性には金銭を払わない。

高所得者の人数は少ない上、サービスに求める価値・品質は高く、内容も抽象的なものになります。一方、低所得者の人数は多く、サービスに求める価値・品質は、高所得者の望むものに比べ、相対的に低くなり、より具体的なサービスを求める傾向が強くなります。
したがって、Webサービスが収益として成り立ちにくいとしても、事業として展開するには低所得者をターゲットに分かりやすいサービスを提供するのが良いと思います。

Webサービスの収益は「お金があまりない人たちから薄く広く集める」

Webコミュニティサイトの収益モデルは、『Webコミュニティでいちばん大切なこと。』で紹介されていた『CREAMメソッド』の有料課金、電子商取引、広告、著作権、マーケティングデータの5パターンがあります。
このうち著作権とマーケティングデータについては、利用者数とコンテンツ量が増え、蓄積された段階でナイト活用ができません。また、有料課金サービスについても、「インターネット上のサービスは無料が基本」というユーザー意識が強いため、よほどメリットのあるサービスを提供する必要があります。
結果として、収益源として使いやすいのは「電子商取引」と「広告」ということになり、この部分を個人でも使えるように特化させたのが、楽天アフィリエイトや Amazon アソシエイト、Google AdSenseなどのサービスです。
この点については『fladdict.net blog: WEB2.0って結局は”地主制度2.0″なんじゃないの?』にて、しっかりし適されています。

で思うに、マッシュアップやらなんやらというのは、Google様やAmazon様という大地主によって与えられた土地で、小作人として生きる道ことを、なんかキレイに着飾ってごまかしているにすぎないのではないかと。面白いことに、wikipediaの寄生地主とか農奴制の生産物地代とかの項とか読んでると、なんかそのまま単語を入れ替えるだけで、現状があらわされているような気がする。

しかも、2.0の真のポイントってのは、下々が骨肉の争いをすればするほど、膨大な量の統計データがGoogleやAmazonに蓄積されていくことなんじゃあないかと。第一原則のData as next intel Insideの部分は全てサービス提供者に持っていかれる。

楽天やAmazon、Google などの収益システムを一部をお借りして制作するならば、収益の大半を Google や Amazon、楽天に持っていかれても仕方のないことになります。
もっと収益を上げるならば、自前で決済システムなどを構築して運営を行うかどうかになりますが、システム構築・運営、サイトの管理、ユーザー対応などのコストを考えると割が合わなくなってきます。ネットショップで店舗運営、受注処理、商品の梱包・発送、顧客対応を行うだけでも大変です。
個人、もしくは小規模の会社で提供するサービスであれば、Google や Amazon の力を借りるのも良いでしょう。現にWebサービスを提供しているところで「Google AdSenseからの収入が1日700ドル(約8万円)」というところもあり(参照ページ)、それ以外にも、Google や Amazon からの収入によって立派に収益事業になっているところも多くあります。
もちろん、これは良いWebサービスを提供し、多くの人に利用されているから成り立つことではありますが。

もう一つのWebサービスの収益源として「企業から広告宣伝費をもらう」

Webサービスの収益として「利用者から広く薄く集める」と書きましたが、Webサービスを提供されている方にお話を伺うと、ほとんどの方から「難しいよ」と教えていただきました。
この方法もある程度サービスを運用し、利用者数が増えた段階での話になりますが、もう一つの収益源として「企業からの広告宣伝費をもらう」というのが出てきます。
具体的な内容のWebサービスを提供することで、利用者の属性もある程度把握できてきます。分かりやすい例を挙げると、ToDoリストチェックツールであれば仕事意欲の高い社会人であり、ペットが動くブログパーツであればペットを飼っている、もしくはペット好きのユーザーということになります。
それらのターゲットユーザーが増えてくると、ターゲットにあった企業からプロモーション広告などの提案がくることも考えられます。そこに掲載する情報は、企業にとって非常に広告価値の高いものです。個人からの収益とは別に、企業側からも収益を上げることもできます。
そのことを念頭において、広く多くのユーザーに利用してもらえる便利なサービスで、かつ企業側にとっても広告価値のあるWebサービスを提供できれば収益も出るとしても価値が高まります。

まずは一つWebサービスを公開するのが目標

ここまで書いてきたことは「絵に描いたモチ」にしか過ぎません。
実際にWebサービスを開発して公開したら、アクセスが増えない、利用者数は増えない、システム管理が大変、なのに収益はまったく上がらない、ということは十分目に見える形で予測できます。
ただ、それ以上にWeb制作を行う一人として、多くの方に利用してもらえる、日常生活がちょっとでも良くなるWebサービスを開発して提供したいと思います。
まずは一つ、Webサービスを公開できるよう、開発をがんばりたいと思います。

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