Blog Action Day」。今年のテーマは「Poverty(貧困)」。私たちは「貧困」についてどのくらい知っていて、どのようなことが" />

「知る」ことと「教える」こと – Blog Action Day 08「貧困」

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Blog Action Day 08「貧困(Poverty)」

今日、10月15日は「Blog Action Day
世界中のブロガーが共通のテーマでブログ記事を書き、読者とともにそのテーマに関する関心を高めよう、というイベントです。
今年のテーマは「Poverty(貧困)」
私たちは「貧困」についてどのくらい知っていて、どのようなことができるのでしょうか。

12億人が1日1ドル未満の所得で生活している

特定非営利活動法人:ほっとけない 世界のまずしさ | 貧困について』によると、

地球上では、12億人、つまり5人に1人が1日1ドル未満の所得で生活をしています。最も裕福な1パーセントの人々の所得の合計額と、最も貧しい57パーセントの人々の所得の合計額は同じです。

と書かれています。
日本に生まれた時点で「世界の上位1割の家庭に属する」といわれている一方で、多くの人が経済的に非常に貧しい状態で生活しています。
物価などの側面もありますが、私たちが1日100円で生活することになったとしたら、とても厳しいものになるでしょう。その生活を12億人が毎日強いられているのです。

「貧困」とはその状態から抜け出せないことも含む

また、以下のようにも書かれています。

貧困は、ただ単に所得であらわせる経済的な問題ではありません。貧困は、人生においての選択肢や自己決定権が剥奪されている状態をも指しています。つまり、学校に行く、就きたい職業に就く、政治や社会活動に参加する、必要なときには医療サービスを受けられる—-人間として尊厳のある生活を送るための必須条件や選択肢が著しく制限をされている状態も、「貧困」の一側面なのです。

私たちは、経済的に貧しい状態であっても、よほどでない限り賃金を得るための活動を行い、生活するためのお金を得ることができます。
しかし世界では、学校に行くこともできずに働かなければならない子どもや、仕事を選ぶこともできない人が多くいます。

お金を与えるだけでなく、生活を改善する方法を教える

では、そのような状況を救うにはどのようにすれば良いのでしょうか。
簡単にできる方法としては、お金や物資を「寄付」することが考えられます。しかし、今までも多額のお金や物が提供されているにもかかわらず、改善されていない面もあります。
たとえ話として、
「目の前にお腹が空いて困っている人がいます。
 あなたは川で魚を釣って与えますか?
 それとも、川で魚の釣り方を教えてあげますか?」
というものがあります。
短期的に見れば、魚を釣ってあげる方が良いでしょう。しかし、それではまたお腹が空いた時にどうすることもできません。長期的に考えれば、魚の釣り方を教えてあげた方が、その人は後でお腹が空いても魚を釣って空腹を満たすことができます。
貧困を改善させる方法も、ただお金や物を与えるだけでなく、長期的な生活を改善させるための教育や社会づくりの支援を行うのが良いのではないでしょうか。

マイクロファイナンスを通じた、個人レベルでの「見える貧困対策」

『クーリエ・ジャポン』10月号は、「”慈善”活動の裏側 セレブは地球を救えるか?」という特集が組まれており、セレブの慈善活動や、自薦活動の実態について知ることができます。
特集の中で『実際の団体には寄付金の15%も渡っていない』と書かれています。
日本でも「チャリティイベント」だと思って参加した「慈善活動」が、実は「啓蒙活動」と称されていて活動の収益は一切寄付されることなく企業のものになる、というものも行われたりしています。
私たちが提供したお金が実際にどのように使われているか、きちんと「知る」ことも必要です。
マイクロファイナンスの考えが取り入れられた無利子の融資サイト「Kiva」では、貸し手は借り手の事業計画を見て融資するかどうかを決め、融資後も借り手は事業の進捗報告をする義務があるため、融資金の使われ方がわかるようになっています。
また、Kivaは融資の上限が一口25ドル(約2500円)とされているので、個人でも参加することが可能です。
寄付金の使われ方が見えない所に寄付するよりは、きちんと使われ方が見える所に提供したいものです。
「貧困」の実情を「知る」こと、そして寄付などの行動をするだけでなく正しい使い方を「教える」こと、そして寄付活動の成果をきちんと「知る」こと、さらにより良くすための方法を「教える」こと、この活動の連鎖が世界から「貧困」をなくす物になるのではないかと思います。
まず私たち一人一人が正しく「知る」こと、そして行動することから始まります。
▼『クーリエ ジャポン』2008年10月号

[参考]

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