『やり抜く力 GRIT﹙グリット﹚』を読んで才能がない私は救われた気がする

─人生で成功するために必要なものは、才能よりも「情熱」と「粘り強さ」をあわせ持った力『GRIT』(やり抜く力)である。

今まで「自分には才能がない」と思い込んで諦めていたことが覆され、才能よりも大切なことは「やり抜くこと」であると学ばされました。

結果を出した人たちの特徴は「情熱」と「粘り強さ」を併せ持っていたこと

アメリカ陸軍士官学校での7週間にも及ぶ厳しい基礎訓練「ビースト」を耐え抜いた士官候補生たち、英単語のスペリング競技大会で優勝した少年・少女たち、オリンピックの金メダリストなど、あらゆる分野において高い成績を収め、成功した人たちの共通点を探った所、学力や体力、適性、才能といったものではなく、「情熱」と「粘り強さ」をあわせもっていたことでした。

知的能力テストや適性検査、体力測定の結果から才能があると期待されてもちょっとした挫折や失敗、困難に直面することで辞めてしまい、成果が出せずに終わってしまう人たちがいます。

一方でテストや適性検査の結果が良くなく、期待されなかった人の中でも、強い情熱を持ち、粘り強くやり抜いた人たちは最後には成果を出していた、ということです。

「あの人は才能があるから」と思った方がラク

ではなぜ、私たちは素晴らしい成果を上げている人たちに対して「才能がある」とだけ評価するのでしょうか。

書籍の中でニーチェの言葉が紹介されています。

「あまりにも完璧なものを見たとき、我々は『どうしたらあんなふうになれるのか』とは考えない」。その代わりに「魔法によって目の前で奇跡が起こったかのごとく熱狂してしまう」。

「芸術家の素晴らしい作品を見ても、それがどれほどの努力と鍛錬に裏打ちされているかを見抜ける人はいない。そのほうがむしろ好都合と言っていい。気の遠くなるような努力のたまものだと知ったら、感動が薄れるかもしれないから」

「我々の虚栄心や利己心によって、天才崇拝にはますます拍車がかかる。天才というのは神がかった存在だと思えば、それに比べて引け目を感じる必要がないからだ。『あの人は超人的だ』というのは、『張り合ってもしかたない』という意味なのだ」

つまり、日々の鍛錬、練習、努力の積み重ねによって生み出された成果であるにも関わらず、その点には触れないで、結果だけを見て「あの人は天才だ」と思うことで、「自分はあんなにツラい練習を続けられない」と考えずに済ませている、ということです。

また、ニーチェの以下の言葉も紹介されています。

「天才だの、天賦の才だのと言って片付けないで欲しい! 才能に恵まれていない人々も、偉大な達人になるのだから。達人たちは努力によって偉業を成し遂げ、(世間で言う)“天才”になったのだ。」

努力は2度影響する

たとえ才能や素質を持っている人でも、練習や努力、行動をしなければ成果を生み出すことはできません。

なぜ、才能がすぐに成果に結びつかないか、ということについて、以下のような公式が導き出されています。

才能×努力=スキル
スキル×努力=達成

どんなに優れた才能の持ち主でも、成果を上げるために必要なスキルを身につけなければなりません。スキルを身につけるためには練習を積み重ねる必要があります。この段階で一度目の努力が必要となります。

本来の目的である達成を実現するには、身につけたスキルを用いて成果を出す必要があります。ここで二度目の努力が必要となります。

素質のある人は短時間でスキルを身につけられることが多くあります。しかし、スキルを身につけただけでは成果は生まれず、目的を達成することができません。

才能や素質をあまり持っていなかったとしても、目的の達成に対して情熱を持ち、粘り強く取り組んだ人はスキルを身につけ、成果を上げて、達成することができる、ということです。

才能がないのではなく、やり抜く力が足りなかった

成功させるために必要なものは才能や素質よりも、やり抜く力。このことを知って、あらゆることに才能がないと感じていた私は、情熱を持ち、粘り強くやり抜けば誰でも成果を上げられるのだと、救われた気がしました。

しかし、一方で自分にはこのやり抜く力が不足していたことにも気づかされました。

書籍の中にある粘り強さを測定するテスト「グリット・スケール」を行ったところ、やり抜く力が低いという結果が出ました。思い当たる節も多く、今まで成果を出せなかったのは才能がないのではなく、やり抜いていなかったからだと気づかされました。

才能もやり抜く力もない私ですが、それなりに成果を出せたと思うこともあります。

今、ウェブ制作を仕事にしていますが、高校生の時にインターネットと出会い可能性を感じ、それからほぼ独学でHTMLやCSS、画像加工の技術を身につけ、未経験ながらウェブ制作会社に入社し、仕事として成果を出せるようになりました。

4年前に糖尿病になってしまった時、食事と運動、日々の生活を見直し、糖質制限とランニングを始め、約半年で正常値に改善させることができました。今でも糖質制限は続けています。

病気の改善のために始めたランニングも、せっかくなら目標があった方がいいと思い、フルマラソンを完走することを目指して続けた結果、市民ランナーの1つの目標である4時間以内での完走を果たすことができました。

思い返してみると、自分にもやり続けて成果を出した経験、やり抜く力がありました。

書籍の中では自分のやり抜く力を高める方法、他の人のやり抜く力を周りから高める方法、情熱を持って取り組める目的の見つけ方、粘り強く続けるためのコツなども紹介されています。

才能や素質に恵まれなくても、情熱を持って粘り強くやり抜けば成果を出せる。このことを胸に刻んでやり抜く力を鍛え、これからの人生を歩んでいこうと思います。