英語を身につけるなら興味のある分野だけに集中すべし – 『レバレッジ英語勉強法』を読みました

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レバレッジ英語勉強法

最近「英語を学ぶなら、一人ひとりが興味のある分野だけに集中して勉強すれば、効率良く身につくのではないか?」と思っていた所に、まさにそのことがバッチリ書かれているこの『レバレッジ英語勉強法』を見つけました。

『レバレッジ英語勉強法』 目次

プロローグ

  1. 「英語が話せない」と格差が拡大する時代
  2. 「偏った英語」でレバレッジポイントを目指せ!
  3. 「従来の勉強法」を「レバレッジ勉強法」に切り替える
  4. 本当にレバレッジが効くインプットをする
  5. 英語をモノにするアウトプットの方法
  6. 三カ月で壁を破るレバレッジ・スケジューリング
  7. ポイントが一目でわかる「レバレッジ英語」体験記

付録 レバレッジが効く!英語勉強アイテム20冊

まずは「正しい英語を話さなければならない」という思い込みを捨てる

著者は本の中で

英語を自由に話したいのなら、まず、「正しい英語を話す」という思い込みを捨てることです。

その理由として、以下のような事例を挙げられています。

  • 「日本語を話すアメリカ人」が言い回しを間違えても、誰も非難しない。同じように、ネイティブスピーカーも外国人に「完璧な英語」など求めていない。
  • 英語が母国語でない人が増えており、「ペラペラで完璧な英語」は、世界の主流とはいえない。
  • 英語を母国語をしない人がスピーチをした後、「英語でスピーチするのは大変だ」ということを世界中で聞く。

英語を身につけることは、世界中の人にとって同じように大変で、「完璧な英語」を求めている人は少ない、ということです。「英語が完璧でないからしゃべれない」とか、「ちゃんとした英語がしゃべれないから恥ずかしい」といった思い込みを捨て、積極的に使用すべきであるそうです。

従来の英語勉強法の「7つのウソ」

また、多くの人が英語を身につけるための「勉強法」には、以下の7つのウソがあると紹介されています。

  1. AFNを聴くなど「英語のシャワー」を浴びる
  2. 英語のテレビドラマや映画を字幕なしで見る
  3. とにかく英会話スクールに行く
  4. まずはTOEICを受けてみる
  5. 単語力をつければリスニングもスピーキングもOK
  6. 中学一年に戻ったつもりで文法の教科書からスタート
  7. 思い切って留学する

知識や英語力がない状態で、AFNを聴いたり、英語の映画を字幕なしで観たりしても、単なるBGMや環境映像と同じようになって無意味とのことです。
また、目標も無く英会話スクールに通学したり、留学しても何も身につかず、ただ単に単語力をつけようとしてもまた興味が持たないため、長続きしません。
TOEICは自分の成長力を測る「マイルストーン」として活用するには良いのですが、TOEICで高得点を取ることを目的にしても長続きしにくくなります。そして、中学・高校でさんざん英語を勉強しているのですから、英文法などについては活用できていないだけなので、今からやり直す必要もあまりないとのことです。
これらの「英語勉強法のウソ」を知った上で、「レバレッジ英語勉強法」を行うことで、自分の興味ある分野を中心に英語力がグングンアップするそうです。

レバレッジを効かせる英語勉強法は、自分の興味のある分野だけに集中すること

著者の「レバレッジ英語勉強法」として、まずは、自分の興味のある分野だけに「偏らせ」た、単語を100語、言い回しを20語覚える、ということを薦められています。
つまり、サッカーが好きなら「サッカーに関する英単語100語と、言い回し20語」、料理が好きなら「料理に関する英単語100語と、言い回し20語」、投資ビジネスに興味があるなら「投資ビジネスに関する英単語100語と、言い回し20語」を覚える、ということです。
『ネイティブはたった100語で話している!』(ディビッド・セイン (著))のなかで、以下のように書かれていることも紹介されています。

「複数の言語学者の研究によって、わずか25の単語を知るだけで、英語の3分の1がわかることが明らかにされているのです」

この数を身につければ、自分の仕事で不自由しない程度にコミュニケーションを取ることや、海外旅行で楽しめる程度にコミュニケーションをとることは十分できるとのことです。まずは「楽しむ英語」、「役立つ英語」を身につけ、それから幅を広げていけば良いとのことです。
自分の興味のある分野の英単語を100語、言い回しを20語、そのほかに「きっかけ語」と「あいづち語」、「get」や「have」などの使いまわし単語、とっさの一言、使いまわしフレーズ、基礎構文、そして「自己紹介」という、即効性のあるインプットを8割身につけます。
残りの2割ではリズムやアクセント、英語構造を理解する為のリスニングトレーニングとして、興味のあるオーディオブックやCDを繰り返し聴くようにします。

アウトプットは「自分仕様」にカスタマイズしたものを

著者は「日本人は、英語をインプットする割合が高く、アウトプットする機会が非常に少ないため身につかない」とも書かれています。
英語を「役立つレベル」を目指す為、著者のオススメのアウトプット法として、「カスタマイズ英会話スクール」と「海外出張、もしくは海外旅行」を挙げられています。
「カスタマイズ英会話スクール」で効果を上げるための項目として、以下のことを挙げられています。

  • マンツーマンのコースを選ぶ
  • 常に同じ講師を指名する
  • 理想的には週に二回通う
  • 一般的なテキストを使わず、自分で「偏った授業」をつくる

以上の項目でカスタマイズした「英会話スクール」をフル活用して、自分の「集中した英語学習」の効果を上げることができます。その他、英会話スクールでは、インプットさせた「自己紹介」をさらにカスタマイズして改善させます。
また、海外出張や海外旅行など、英語を使わざるを得ないところへ向かわせて「強制力」を高めつつ、自分の興味ある分野で英語力を伸ばすのも良いそうです。
その他、共通の興味を持ち、英語を話す友人を見つける、と言う方法もあり、英会話カフェやスポーツバーなどを利用して、恥ずかしがらずに、くだらないことでも「自分から話しかける」習慣を身につけることと書かれています。

今から3ヶ月間、集中して英語に取り組めますか?

著者の紹介する「レバレッジ英語勉強法」は、「偏った」内容であるため、一般的に英語が実につくといわれている800時間から1000時間の20%、180時間で身につけることができます。
すなわち平均1日2時間、3ヶ月が基礎コースとなるそうです。
この3ヶ月を今から集中して始めるかどうかが、英語を身につけられるかどうかの分かれ目となるだけでなく、今後、英語が必要不可欠となる生活において、自分の生活を大きく改善できるかどうかの分かれ目になります。
今から3ヶ月集中して取り組み、効率を上げるよう朝方に切り替え、スキマ時間も英語の勉強に当てることで、3ヵ月後には自分の興味のある分野において英語力がグングン伸びていくことを実感できます。
また、3ヵ月後のご褒美を設定しましょう。3ヵ月後に「ニューヨークへ海外旅行に出かける」とか「イギリスにサッカーを観に行く」、「アメリカに競馬のブリーダーズカップを観にいく」など、自分の興味のあるご褒美を設定すれば、やる気も倍増することでしょう。
まずは自分の興味のある分野の英単語を100語、言い回しを20語のリストを作成して、完璧にするところから始めます。

“Just Do It!!”

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